外国人介護士を雇用するうえでのよくある問題として「日本と海外との文化の違いによるギャップ」があげられます。「郷に入りては郷に従え」ということわざがある通り、日本の文化になじもうとする外国人がほとんどですが、日本独特の言葉の言い回しなどに戸惑いを隠せないこともあるようです。また、宗教上の理由で「できないこと」も存在します。まずは文化と宗教について理解することから始めましょう。禁忌の食事や触れてはいけない場所など、日本人の感覚から見たら他愛もないことでも、幼いころから教えられてきたことが根強く残っていることがあります。介護職員同士でこれらの情報は共有するようにしましょう。
また、高齢の利用者は外国人介護士に抵抗感を持つこともあります。利用者や家族に理解を求めることも大切です。外国人介護士に心無い言葉をかける利用者も見られます。ここで大きな問題に発展しないためにも、必ず外国人介護士がいることを伝え理解を求めましょう。少々根気強く話をし続けることもあるかもしれませんが、時間をかけて丁寧に解決していくことが外国人介護士の離職を防ぐコツとも言えます。
また、今は海外とも安価に通信できるインターネットが普及し、日本で暮らしながらも祖国の家族と繋がれるすべが存在しています。しかし、家族を養うために日本にやってくる外国人介護士の多くは若年層です。利用者・介護スタッフとのトラブルなどでホームシックにかかる人も少なくありません。積極的な声がけや、祖国の話を聞くなどメンタル面でのケアも取り入れていきましょう。